~日常の管理について~

入居中の皆さまは、室内とその設備を定期的に清掃を行い、清潔に保ち使用する義務(民法400条の善管注意義務)を負っています。清掃を怠ると退去時の修理費用(原状回復費用)の負担が大きくなるばかりでなく、特に水周りでは漏水や汚水逆流の危険性が高まり他の居住者に大変な被害を及ぼす恐れもありますので下記の清掃は必ず定期的に実施下さい。


~排水の管理~

詰まりや漏水の原因が、入居者さまの善管注意義務や過失の場合は修理費用をご負担いただきます。

 

キッチン

油は排水口に絶対流さないで下さい。少量であっても排水管の詰まりの原因となります。

油は新聞紙等で拭き取るか、油処理剤で固めて可燃ゴミとして出してください。

キッチンの排水トラップは月に一度、部品を外して洗って下さい。

 

キッチンの製造時期やメーカーによって部品の形は違っても、排水口の構造はほとんど同じです。フタ、フタゴム、バスケット(受け皿)、椀型トラップなどを上から順に外し、キレイに洗ってください。トラップは固定されていますが、回せば外れます。

 

浴室排水口

浴室の排水口はフタを外し、ヘアキャッチャーに残った髪の毛などは、こまめに取除いて下さい。

毛髪などがたまると、そこに石けんカスや水アカがからみ、詰まりや悪臭の原因になります。

月に一度、封水筒を外して洗い、トラップ内を清掃して下さい。

(1)排水口のフタを持ち上げて外す。(2)ヘアキャッチャーのつまみを反時計回りに回して外す。(3)封水筒を、やはり反時計回りに回して抜き取る。(4)ゴムパッキンを外す。

※掃除が終わったら、部品は必ず元通りにセットしてください。ヘアキャッチャーが外れたままだと毛髪などが流れ込み、詰まりの原因になります。

浴室は入浴後に、壁や床に冷水をかけておくと、浴室内の温度が早く下がり除湿効果とカビの発生を抑えることができます。

 

洗濯パン

洗濯機を乗せている洗濯パンの排水トラップは、清掃が面倒ですが、ゴミを取除かなければ詰まってしまう構造です。

面倒でも半年に一度は部品を外して洗い、トラップ内を清掃して下さい。

 

排水トラップは、洗濯洗剤や糸くず、毛髪などがからまり、ゴミがたまりやすい場所です。

(1)排水トラップに接続された洗濯機本体からのホースを取り外します。

(2)排水トラップの部品を取り外します。ABC の部品をセットした状態でOPEN方向に回して取り外します。

(3)次にDの、排水筒をOPEN方向に回して取り外します。さらにEFGH を順番に取り外します。

 

洗濯機用水栓

洗濯機用水栓に逆止弁がない場合には、洗濯機を使わないときは蛇口を閉めて下さい。

洗濯機のホースには、高い水圧がかかっています。洗濯終了時には必ず蛇口を閉めましょう。 不在時にホースが水圧に耐えきれず外れた場合、階下への漏水事故が発生します。

 

トイレ

トイレットペーパー以外は、絶対に流さないでください。

トイレのトラブルで一番多いのは、トイレットペーパー以外のものを流した時に起こる排水管のつまりです。

トイレットペーパーも使用量が多いと簡単には溶けず詰まることがあります。

 


レンジフード

レンジフード(キッチン換気扇)は三ヵ月に一度は清掃を行いフィルターの取替を行って下さい。

換気扇は外とつながっているため、定期清掃を怠るとベトベトで不衛生なばかりでなくゴキブリの侵入を誘発する原因となります。


エアコン

エアコンを使用する季節には、月に一度のフィルター清掃をして下さい。

エアコン運転中は常にハウスダスト(ホコリ、花粉、カビなど)を吸い込んでいます。フィルターの汚れを掃除機で吸い取るだけでも冷暖房効果や電気代に違いがでます。


結露について

結露は、室内外の温度差が大きいときに、高い温度側の空気に含まれる水蒸気がガラスや壁等の冷たい面に触れて水滴になったものです。(特に鉄筋コンクリートの建物では、気密性が高く冷暖房の効果がよい反面、こまめに換気をしないと水蒸気がこもり、結露が発生します)

暖房を使用する季節には、以下の結露対策を行って下さい。

 

【室内の換気をこまめに】

就寝時を除き1時間おきに新鮮な空気を取り入れるよう心掛けて下さい。

1日1回は全ての窓を開け5分以上換気を行なって下さい。

 

【室内の湿度を適切に】

エアコンの除湿運転や換気扇を利用して湿度を40~60%程度に保つよう心掛けて下さい。

入浴後や炊事、室内に洗濯物を干す場合に湿度は非常に高くなります。

 

【各部屋の温度差を少なく】

極端に暖かい部屋や寒い部屋を作らないようにして下さい。

室内を開放しておくことが理想的です。 

 

【家具は壁から少し離して置く】

家具、ベッド、冷蔵庫などは壁から3cm以上離して置き、空気の通りをよくして下さい。

 

※外気温が低くなると、対策を講じてもサッシや窓ガラスの結露は防ぎきれません。建材の腐食やカビ・ダニの発生を防ぐためにもサッシや窓ガラスについた水滴は、こまめに拭き取って下さい。